サーモンは、マルワズが十数年にわたり取り扱ってきたメインアイテムの一つで、量販店や外食などさまざまな場面で使われている重要な商材です。国内でも需要は高く、安定した供給を維持するためには、生産状況だけでなく、世界の物流や国際情勢の変化にも目を向ける必要があります。
現在、水産業界でも注目されているのがアメリカとイランをめぐる中東情勢です。中東地域は航空輸送の要所であり、その動きは世界の物流全体を左右します。サーモンの主な生産地であるノルウェーから日本への輸送でも、ロシア・ウクライナ情勢を背景に中東の空港を中継地点とするルートが主流になっていましたが、今回の世界情勢の影響により、そのルートにも変化が出始めています。
現場ではすでに具体的な動きが出ており、特に大きいのが「延着」です。生鮮サーモンは輸送時間が品質に直結するため、わずかな遅れでも鮮度に変化が出るおそれがあります。飛行機の遅れ自体は1日程度でも、市場の休みと重なると、結果的に2日遅れにつながることもあります。こうした遅延は品質維持の面でも大きなリスクになります。また、今は冬場のため比較的リスクは抑えられていますが、気温が上がる夏場はさらにリスクが高まります。輸送中の氷が溶けることによる品質低下なども懸念され、今後は季節要因も含めて注意が必要です。さらに、航空燃料の高騰やトラック輸送における燃料費上昇も重なり、物流コストは全体的に上がっています。このコスト増は仕入れ価格にも影響しており、結果としてサーモンの販売価格の上昇にもつながっています。
こうした中で、安定した供給を続けていくためには柔軟な対応が重要です。これまでノルウェー産を中心に取り扱ってきましたが、今後は産地にこだわりすぎず、カナダやチリ、国産サーモンなども含めて選択肢を広げていく必要があります。状況に応じて最適な調達を行いながら、新たな可能性を探り柔軟に対応していくことが求められています。
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