精錬工場から排出される二酸化炭素を、養殖サーモンの飼料に利用する研究が進められています。微細藻類が二酸化炭素を吸収し、その藻類をサーモン養殖の飼料として使用する取り組みです。
現在、この飼料を使用し、稚魚から水揚げサイズまでのサーモンの育成試験が進められています。技術的な課題はありますが、サーモンの成長は良く、健康状態にも問題はないとのことです。さらに藻類を含む飼料を使用することによってサケジラミへの感染率が低下するなどの結果が見られています。
藻類は大型タンクで育成しており、工場から出る二酸化炭素がそのタンクに流れる仕組みになっています。育成した藻類は、新たな飼料開発のために配合飼料メーカーに送られます。標準的なサーモン飼料の藻類配合率は全体の3%ですが、新飼料では最大15%までの配合に成功しています。藻類配合率が高い飼料ではサーモンの成長や生存面に良い結果を示しています。
SDGsの観点からも、水産業での新たな取り組みに注目が集まっています。
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